後期高齢者医療制度ってなに?

現役世代の保険料のうちどれくらいが高齢者の医療費にあてられているのでしょうか

08.10.23 更新

高齢者の医療費はどこから?

高齢者の増加に伴い、医療費も膨らみつづけています。その負担は、各世代でできるだけ公平になる必要があります。公的医療保険制度はどのように対応しているのでしょうか。
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高齢社会に向けて
現役世代の保険料が高齢者を支えている
現役世代の公的医療保険の保険料は、「○×健保組合」「○△市国保」といった同じ保険に加入する人たちの医療費だけでなく、図1のように、高齢者医療費の一部をまかなうために用いられています。
国民全体にかかる医療費は年間約33兆円で、そのうち65歳以上の高齢者の医療費は約11.6兆円(2005年度)。一般的に、年をとるほど病気は増えますから、収入の少ない高齢者の保険料だけで医療費を捻出するのは大変です。また、仕事をもたない高齢者は国保に加入するため、集中する高齢者医療費を国保だけで支えるのでは負担が大きすぎます。そこで、被用者保険も含めて、全保険でできるだけ公平に高齢者医療費を負担するためのしくみが整備されてきたのです。
2008年度からは、私たちが支払った保険料のうち、高齢者医療費にどれくらいあてられているか、内訳を示すしくみが取り入れられました。被用者保険では、保険料の金額は、その人の標準報酬月額(給与額によってランク分けした目安の報酬額)に、運営団体(保険者)ごとに決めた保険料率をかけて計算されます。そのうち、保険の加入者への医療給付などに使用される割合を「基本保険料率」、主に高齢者医療を支えるためにあてられる割合を「特定保険料率」といい、これらを合わせたものが保険料率(「一般保険料率」)になります(図2)。
図1:各種保険制度
各種保険制度
※1 退職者医療制度(※2014年度まで)…65歳未満の退職者と扶養家族の医療費を、退職者本人の国保保険料と、被用者保険からの拠出金でまかなうしくみ。被用者保険に20年以上加入するなど、一定の条件を満たした退職者が対象になる。
※2 前期高齢者医療制度…2008年度から、退職者医療制度に代わって導入された。65〜74歳の国保加入者の一部医療費を、全保険で公平に負担するしくみ。各保険者が、75歳未満の加入者数に応じて給付金を出す。
図2:例えば、政管健保に加入している、月給27〜29万円の人の場合
月給が27〜29万円の場合、標準報酬月額28万円として計算されます。そして、それに一般保険料率をかけたものが保険料になります。ただし、会社(事業主)が約5割を負担してくれるので、個人で払う保険料額はその半分程度です。
2008年度の政管健保の場合
保険料率・・・一般保険料率8.2%=基本保険料率4.9% +特定保険料率3.3%
例えば、政管健保に加入している、月給27万円の人の場合
構成・文/利根川 恵子
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