子どものこころの病気

チック症


チック症は、かなり古くから知られていたもので、医学の教科書には「習慣性の筋肉の攣縮[れんしゆく]であり、突然起こって、不随意に、頻繁にくり返される無目的な速い運動」と書かれています。

眉[まゆ]をぴくぴく動かしたり、頭を揺すったり、目をぱちぱちさせたり、肩をこきざみに揺すります。時にはしゃっくりをくり返し、甲高くほえるようにしたり、汚い言葉をまきちらすことがあります。

症状がめまぐるしく移りかわることも重要な特徴です。

ささいなきっかけで起こる

チック症は、たいていの場合、ささいなことがらをきっかけにして現れ、習慣化されていきます。例えば、花粉症や結膜炎[けつまくえん]で目がかゆくてまばたきをしているうちに、何もないのに目をぱちぱちさせるようになったり、きつい体育の帽子をかぶって運動会の練習をしているうちに額[ひたい]にしわを寄せるようになったりします。ある種の癖のようなものです。

薬物療法で著効を示す例が多いことから、中枢神経系(線状体-淡蒼球系[たんそうきゆうけい])の機能障害が密接に関係しているという考え方が一般的に受け入れられてきています。

吃音


吃音[きつおん]は、話し言葉のリズムの障害です。話し言葉のリズムが乱れ、最初の子音や音節を反復したり、最初の子音を長引かせるような話し方をします。そして話しながら眉をしかめたり、まぶたを強く閉じたり、手で調子をとるようにしたり、足をばたばた踏みつけたりするなどチック症とよく似た動作を伴うことがあります。

2歳半から5歳ごろに多い

吃音は、言葉の数が急に増え、お話が活発になる2歳半から5歳ごろの時期に多くみられます。この時期の子どもは、近所のお友達との遊びに熱中し、幼稚園、保育園で楽しいことをいっぱい経験し始めます。話したいことがいっぱいありすぎて焦ってしまい、話し方のリズムを乱してしまうことがあります。

完ぺき主義の親は、子どものこのような話し方に敏感となり、うるさく注意したり干渉し、話し言葉のリズムの乱れを一層固定化してしまうのです。