カンジダ腟炎(腟カンジダ症)

激しいかゆみ、おりものの異常が特徴

この病気は、カンジダという微生物(真菌、カビ類の一種)の増殖によって起こるものです。カンジダは、腟や外陰部の常在菌の一種で、非妊婦の15%、妊婦の20%以上で検出されるものです。しかし、検出されたからといってカンジダ腟炎というわけではありません。このカンジダが種々の原因で増殖して、腟や外陰部に炎症を起こし症状が出て初めてカンジダ腟炎といってよいでしょう(表15―1)。

症状としては、外陰部およびその周辺に激しいかゆみがあり、濃いクリーム状またはカッテージチーズのようなおりものが増えてくるのが特徴です。なお男性の場合の症状としては、かゆみと発疹[ほつしん]などが出ることもありますが、無症状のことも多いようです。

勝手な治療の中止は再発のもと

治療は腟内[ちつない]や外陰部の白色苔状[はくしよくたいじよう]のおりものを十分拭きとった後、抗カンジダ薬(腟坐薬[ちつざやく])を腟の奥のほうに挿入し、抗カンジダ薬を含む軟膏[なんこう]を外陰部にすり込みます。

治療期間は少なくとも10日間連日行います(1週間に1回でよい腟坐薬もあります)。4〜5日で症状がとれることが多いのですが、勝手に治療を中止すると再発しますので、根気よくきちんと治療を継続することが大切です。特に妊娠時には、きちんと治しておかないと、出産のとき、腟内のカンジダが新生児の口腔[こうくう]に感染し、口腔カンジダ症(鵞口瘡[がこうそう])の原因となります。

カンジダの感染経路は性交による場合や接触、入浴での家族内感染などがあります。また、カンジダ腟炎は再発をくり返すことがしばしばあります。その原因として治療の不徹底、夫の陰茎[いんけい]の冠状溝[かんじようこう]にうつったカンジダが性交により、再度妻のほうに移行するいわゆるピンポン感染などがあります。