乳腺症[にゆうせんしよう]

乳房のしこりの8〜9割

乳房にできるしこりの8〜9割はこの乳腺症(または慢性乳腺症)と呼ばれる病気です。30〜50歳までの女性によくみられる一種の乳腺の老化現象のような状態であって、病気とはみなさない医師もいます。

多くの場合、両方の乳房の外側上方に境めのはっきりしないかたいしこりができて、指でつまんでみると痛みがあります。特に月経の前になるとしこりは大きくなり、月経が終わるとしこりははっきりしなくなり痛みもとれてきます。

乳がんに移行するのはまれ

原因としては、女性ホルモンを中心とするホルモンのアンバランスが考えられています。乳腺症のしこりの内部には線維化したり、過剰に増殖した乳腺組織や、液体のたまった袋(嚢胞[のうほう])がありますが、乳腺症から乳がんに移行することはまれであるとわかってきました。

乳房の痛みの症状が軽い場合には経過を観察するだけでよく、3〜6カ月たつと自然にしこりも消えていきます。乳房の痛みが強いときは鎮痛薬やホルモン薬を内服する場合もあります。乳腺症は閉経期を過ぎてしまうと、その頻度は急に低下していきます。