腎臓[じんぞう]がん(腎細胞[じんさいぼう]がん)

男性に好発し、女性の2~3倍、50~60歳代に多くみられます。左右一対ある腎臓の片方にできることが多く、両側に同時にできることはまれです。

腎臓にできるがんのほとんどが腎細胞がんです。間違われやすいものに腎血管筋脂肪腫[じんけつかんきんしぼうしゆ]という腎臓が大きく腫大[しゆだい]する良性の腫瘍がありますが、これは女性に多く、また両側にできることが多い腫瘍です(写真8―11)。

初発症状は血尿がもっとも多い

なんの前ぶれもなく尿が突然赤くなります。進行すると、わき腹に腫瘤[しゆりゆう](しこり)を触れるようになり、痛みを感じるようになりますが、そうなっては手遅れのこともありますので、血尿が出たらすぐ専門医に受診して、精密検査を受けることが重要です。血尿が持続すると貧血になりますが、エリスロポエチン分泌亢進[ぶんぴつこうしん]による赤血球増加症を起こしたり、高カリウム血症になることもあります。

根治的全摘手術がもっとも確実な方法

がんのできている腎臓ばかりでなく、転移している恐れのある周囲のリンパ節も取り去ってしまい、補助療法として放射線療法や化学療法も行われます。そのほかインターフェロンによる免疫療法や、腎動脈塞栓術[じんどうみやくそくせんじゆつ]を行うこともあります。

腎細胞がんの5年生存率は、一般に40~50%とされています。

最近ではごく早期に発見されることが少なくありません。このような場合には腎臓の部分切除で完治できることもあります