逆流性食道炎[ぎやくりゆうせいしよくどうえん](胃・食道逆流症)

胃液や十二指腸液が胃から食道に逆流することによって発症します。胃液の逆流は健常人でも起こりますが、逆流の回数が多かったり、逆流した胃液が食道内に長く停滞すると、下部食道の粘膜に炎症が起きて発症します(図5―5)。食道炎の中でも、もっとも頻度が高く、人口の老齢化と食生活の欧米化によって、胃潰瘍[いかいよう]や十二指腸潰瘍[じゆうにしちようかいよう]以上に増加しています。60歳以上の高齢者に多く、胸やけや嚥下障害[えんげしようがい]がおもな症状です。

病気が進行すると、食道狭窄[しよくどうきようさく]を起こし食べ物が通らなくなります。また食道潰瘍[しよくどうかいよう]によって吐血や貧血を続発します。胸やけのほかに、せきやぜんそく発作を発症することもあります。これら呼吸器疾患も含めて胃・食道逆流症と呼びます。