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蚊に刺されると激しく腫れて内出血に。アレルギーか?

イメージ 50歳・女性です。蚊に刺されるとかゆみが激しく、ふくらはぎを1か所刺されただけで足全体が腫れて靴がはけなくなるほどです。保冷剤などで冷やすのですが、内出血してしまいます。アレルギーの一種でしょうか。1日に2〜3回使う虫よけスプレーの副作用も心配です。使用上の注意なども教えてください。

蚊アレルギーと思われるが、1度EBウイルスの検査を

蚊に刺されるとかゆい発疹がでるのは、蚊が吸血時に唾液腺物質を注入するためです。初めて唾液腺物質が体内に入ったときは、感作(アレルギーをおこすメカニズム)が成立していないため、皮膚には何も出現しません。蚊に刺されることをくり返すことにより、感作しアレルギー反応をおこして、じんましんのような膨疹(ぷくっと膨れた赤い斑点)や点状の紅斑が生じるのです。
蚊に刺されたときの反応は即時型と遅延型があります。蚊に刺された直後ないし数分後から出現し、1〜2時間で消失する即時反応、これがよく知られている膨疹です。この2つの型は年とともに変化し、乳児期には遅延型反応(蚊に刺されてもすぐに赤くならず、48時間後ぐらいに赤い斑点がでる現象)がでて、そのあと即時型反応がでるようになります。そして加齢とともに反応はでなくなっていきます。
なかなか治らない“蚊に刺され”は蚊刺過敏症の可能性も
これらの反応で即時型は数時間、遅延型は長くても1〜2週間以内に消失しますが、ごくまれに刺されたあと、高熱がでて、皮疹部は水疱・潰瘍形成などを生じ、症状が治まるのに数週間以上もかかる難治の場合があります。これを蚊刺過敏症といいます。
Epstein・Barr(EB)という特殊なウイルスの持続感染で、特殊なNK細胞性白血病という疾患を発症し、予後は不良とされます。この疾患かどうかはEBウイルスのDNAを調べ、陰性であることが証明できれば心配はありません。いずれにしても、蚊に刺されたあとに過剰な反応を示す場合は注意が必要です。
相談者の様子では、蚊に刺されるたびに発赤腫脹が激しいようですので、蚊アレルギーが考えられますが、蚊刺過敏症の症状かどうかは不明です。ご心配なら、病院で検査をしてもらうといいでしょう。ただし、検査料は確実なEBウイルス感染症以外は保険の適用になりません。
刺されたあとに強くひっかかないよう注意を
通常は蚊に刺されたあとの膨疹はひっかかなければ数週間でかゆみも治まり、あとも残さず消えてしまいます。ただ1度ひっかくとかゆくてたまらなくなり、とくに幼小児では、かき壊してとびひにしてしまうことがあります。成人でもいつまでもひっかいていると、結節性痒疹というごりごりのかたまりをつくってしまう場合もあるので、“蚊に刺されただけ”と決して軽くは見すごせません。
大切なのは蚊に刺されるのを予防することです。予防には虫よけ剤をもちいます。一般に、虫よけ薬剤として市販されているものには、スプレー型やティッシュに含ませた薬剤を塗布するものなどがありますが、いずれも医薬部外品です。主成分はディート(DEET)といい、昆虫の吸血を防ぐ目的でつくられた薬剤です。
この薬剤によるアレルギーや刺激性皮膚炎の報告は少ないのですが、年齢、使用状況により、使い方を考慮することも大切です。長時間肌に塗ったままにせず、必要がなくなったらすぐに洗い流すようにしましょう。また幼小児が誤って飲んだり吸入しないように注意してご使用ください。
関東中央病院皮膚科部長 日野治子(ひの・はるこ)
(出典 : 保健同人社 「暮しと健康 2006年12月号」)
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50歳・女性です。蚊に刺されるとかゆみが激しく、ふくらはぎを1か所刺されただけで足全体が腫れて靴がはけなくなるほどです。保冷剤などで冷やすのですが、内出血してしまいます。アレルギーの一種でしょうか。1日に2〜3回使う虫よけスプレーの副作用も心配です。使用上の注意なども教えてください。