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2009.07.02
女性の不調トップは肩こり
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筋肉の血流不足、過労、ストレスなど原因もさまざま
2007年に厚生労働省が実施した「国民生活基礎調査」の中で、「過去1年間に不調を感じたことがある症状」を尋ねたところ、35〜64歳の女性では「肩こり」がトップでした。一般的な肩こりは、肩や首の筋肉に負担がかかる姿勢をとったり、血行が悪くなることで「こり」を感じるものを指します。過労、運動不足、睡眠不足、不良姿勢、寒冷、加齢などが原因として挙げられます。
注意したいのは、肩こりがほかの病気のサインかもしれない場合。整形外科領域では頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、腱板断裂、五十肩、胸郭出口症候群、内科領域では、高血圧、狭心症、肝胆道疾患、膵臓疾患、頭や顔面領域では、片頭痛、顎関節症、メニエール病、眼精疲労、緑内障、そのほか更年期障害や自律神経失調症、うつ病なども考えられます。肩こりの人は肩の筋肉が硬く、血流量の低下も見られ、特に背中の僧帽(そうぼう)筋という筋肉の循環障害が見られることが多いそうです。
「円背姿勢を保持したまま、頭や腕を支えて行うパソコン作業や、重いものを持つことが習慣となっている職業の人は、僧帽筋を中心とした肩や首の筋肉に負担をかけ、肩こりになりやすいと言えます」と話すのは、大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座助教の岸田友紀さん。また加齢によって、関節の軟骨、靭帯、腱などが老化し、肩の関節周囲に炎症が及ぶと、肩の動きが悪くなり、それを補うために筋肉に余分な負担がかかり、肩こりを起こしやすくなります。
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女性の不調トップの肩こりには、高血圧、狭心症、緑内障、顎関節症、片頭痛などさまざまな病気が隠れていることもあるので、気になる症状があれば病院で相談しましょう
肩こりとうまく付き合う方法を病院で相談してみましょう
  慢性的に肩こりを抱えている人や強い痛みを感じる人は、「たかが肩こりぐらいで」と思わずに、病院で相談しましょう。そして、肩こりの奥に隠れている病気がないかを調べて、原因を確かめるのも、慢性的な肩こりを改善する糸口になるはずです。
肩こりの予防としては、立ったまま、座ったままなど、長時間同じ姿勢をとり続けないこと。適度に休憩を取りながら、ストレッチをしたり、別の姿勢をとったりして、筋肉をほぐし、過度な緊張やストレスがかからないようにしましょう。血行を改善するためにも、患部を蒸しタオルで温めたり、入浴時に肩まで湯船に浸かって、ゆっくりと温まるのもいいでしょう。軽い運動をして筋肉をほぐすとともに、関節の可動域が狭くならないように、肩回し、腕回しなどの運動をするのもおすすめです。
西洋医学では、痛みそのものを取り除く治療をする場合が多いのですが、岸田さんが研究する漢方医学では「検査に引っかからない不快な症状は『体全体の不調のあらわれ』と考えて、人間本来が持つ治癒力や抵抗力を高めようという手法をとります」とのこと。「肩こりだけでなく、便通の異常や睡眠障害、食欲不振など、付随する体の不調にも対応するのは、漢方医学のいいところだと思います」(岸田さん)。
痛みのために日常生活に支障を来たす場合、今までにない痛みを感じた場合、また軽い症状でも自分で気になることがあれば、一度病院で相談してみると、あなたに合った肩こりと付き合う方法が見つかるかもしれません。
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肩こりが気になる人は 整形外科 耳鼻咽喉科 眼科 脳神経外科
  歯科口腔外科 心療内科 内科
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病気事典肩こり
◆お話を伺ったのは…  岸田 友紀(きしだ・ゆき)さん
安達京(あだち・みさと)さん 大阪大学大学院 医学系研究科 漢方医学寄附講座助教
大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了。大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科)入局後、整形外科医師として診療に従事。2005年より現職。医学博士 日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医ほか
取材・文/宇山恵子

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