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今週のトピックスは・・・ 2008.07.24

「夜食はなぜ太る?」のカギを握るたんぱく質って?
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夜10時以降の飲食は脂肪細胞を太らせる
昔から「夜食は太る」と言われてはきましたが、それがどんなメカニズムなのかはわかっていませんでした。その仕組みについて日本大学薬学部准教授の榛葉繁紀さんは「人の体内時計をリセットするたんぱく質の一種であるBMAL1(ビーマルワン)という物質は、実は脂肪細胞に脂肪をため込む働きも兼ね備えています。しかもBMAL1は、午後10時から午前2時ごろに、昼間の約20倍も多く作られることがわかりました」と説明します。
さらに榛葉さんは、勤続年数が長い女性看護師に乳がんが多く、夜間勤務の男性シフトワーカーに前立腺がんが多いことを指摘。昼夜を逆転して働くシフトワークと病気との関連性について調べていくと、「シフトワークによって肥満者が増え、虚血性心疾患による死亡リスクが上がることがわかった」そうです。
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ダイエットを成功させるなら、夜食は我慢して、朝日を浴び、おいしい朝食で体を目覚めさせましょう。
夜食は我慢して、朝日を浴びてから朝食をたっぷりと
  私たちの体が本来持っている生活リズムは1日25時間ですが、地球の24時間の概日リズムに合わせるためにBMAL1が、ズレた体内時計をリセットします。BMAL1は、暗くなると増えて、明るくなると減ります。午後10時から午前2時ごろに最も多く、朝日を浴びる午前6時ごろからどんどん少なくなります。
前述したように、BMAL1には脂肪細胞に脂肪をため込む働きがあるので、たくさん作られる深夜に栄養を摂取すると、たちまち脂肪細胞の脂肪としてどんどん蓄えられてしまうのです。逆に朝日を浴びてBMAL1の量を減らしてから朝食を摂れば、脂肪細胞をため込まずにすむということです。
肥満解消やメタボ対策のために、食事や運動の管理は重要ですが、「食事時間」も大切な要素です。「昨夜は飲みすぎで夜食にとんこつラーメンも食べたから、朝は抜く」という行動は、最も内臓脂肪をため込みやすくして、体内時計をどんどん遅くズレ込ませてしまいます。自分の体を気遣うのなら、夜食を摂らずに、朝日を浴びて、BMAL1の量を減らしてから朝食をしっかり摂るのが、正しい生活習慣の第一歩です。
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◆お話を伺ったのは…  榛葉 繁紀(しんば・しげき)さん
榛葉 繁紀(しんば・しげき)さん

日本大学薬学部生物薬学科 准教授
研究テーマは分子生物学、生物系薬学で、BMAL1の働きについてまとめ米国科学アカデミー紀要に発表した。日本薬学会、日本生化学会、日本分子生物学会、日本肥満学会、日本時間生物学会に所属。

取材・文/宇山恵子

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