咽頭炎[いんとうえん]

咽頭は、口、鼻を通じて外界と直接接触するので、感染による炎症、すなわち咽頭炎が大きな問題となります。咽頭炎では、病変は咽頭粘膜の全体に及び、のどが痛いなど、かぜをひいた際の上気道炎として経験されることが多いものです。

【急性咽頭炎】

急性咽頭炎はかぜが原因となることが多く、のどかぜとも呼ばれます。過労や気温の変化などによる咽頭粘膜の抵抗力が低下したときに細菌感染を起こします。あらゆる年齢層に発症します。のどの痛みや、飲み込むときの痛み(嚥下痛[えんげつう])があります。粘膜を見ると充血して、腫れています(口蓋垂[こうがいすい]に限られているときは口蓋垂炎、上咽頭に初発するときは急性上咽頭炎と呼び、咽頭の後壁に腫れが強い場合には急性咽頭側索炎[いんとうそくさくえん]と呼びます)。

治療としては、安静にして、刺激物を避け、抗生物質の内服をします。炎症を起こしている粘膜には1%塩化亜鉛液や3%プロタルゴール液などをぬります。うがいをするのも有効です。

【慢性咽頭炎】

慢性咽頭炎は、急性炎症をくり返しているうちに起こるもの、副鼻腔炎[ふくびくうえん]があるために後鼻漏[こうびろう]といって、鼻水がいつも鼻の奥およびのどに流れ込んで起こるものなどが多くみられます。

【咽後膿瘍[いんごのうよう]】

乳児が、かぜをひいた後に、鼻での呼吸が苦しくなったり、ゴロゴロ、ゼーゼー(喘鳴[ぜんめい])いったり、おっぱいが飲めなかったりしてからだが衰えてくることがあります。首のリンパ節が腫れてきますが、これは咽頭後壁の粘膜に膿[うみ]がたまる病気で、咽後膿瘍と呼ばれます。早期に積極的に排膿させる手術をしなければなりません。