霰粒腫[さんりゆうしゆ]

霰粒腫もまた、しばしばみられるまぶたの病気で、まぶたの中に小豆ぐらいの、やや硬[かた]いコロコロしたしこり(腫瘤[しゆりゆう])ができます(写真17―1)。普通、痛みや発赤[ほつせき]はなく、しこりは徐々に大きくなり、まぶたが重苦しくうっとうしくなります。これは、目に脂を出す瞼板腺[けんばんせん]が詰まったためです(無菌性の肉芽性炎症[にくげせいえんしよう])。

まぶたを反転すると、その裏の結膜に小円形の扁平[へんぺい]な隆起が見えます。

小切開して内容物をかき出す

治療としては、点眼薬はほとんど無効で、まぶたの裏から小さな切開を加え、瞼板腺[けんばんせん]の内容物をかき出してしまうような手術療法が有効です。

放置した場合、小さいものでは、自然に消えてしまうこともありますが、多くはその内容物がまぶたの裏や皮膚面に破れて流出し、ゴロゴロしたり、不快な感じがつづいたりします。

時には細菌感染によって、炎症(腫れ、痛み)を起こすことがあり(急性霰粒腫)、この場合には薬物療法(その細菌に有効な抗菌薬の点眼)が必要になります。大きくなると、まぶたの変形を起こすこともあり、このような場合や、よく再発をくり返す場合は、皮膚を切開して全摘出をするか、眼瞼結膜面(まぶたの裏側)を切開して内容物をかき出すことがすすめられています。また、このほか、最近では副腎皮質[ふくじんひしつ]ホルモンの局所注射も有効とされています。

お年寄りで、再発しやすい場合には、まぶたのがんであることがあるので、注意を要します。